冷蔵庫を自治体の粗大ごみ予約へ入力しても、回収品目に出てこないことがあります。家庭用のエアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は「家電4品目」と呼ばれ、家電リサイクル法の回収経路で製造業者等へ引き渡すためです。大きい家電だから粗大ごみ、小さいテレビだから不燃ごみ、という分け方ではありません。
2024年4月1日から、有機ELテレビも対象へ加わりました。テレビにはブラウン管、液晶、有機EL、プラズマが含まれますが、電池式の携帯テレビや建物へ組み込む設計の機器など対象外もあります。業務用機器は対象外ですが、事業所で使っていた家庭用機器は家電リサイクル法の対象となるため、置いてあった場所だけでは判定できません。
処分費の答えはリサイクル料金だけではありません。製造業者別のリサイクル料金に、店ごとの収集運搬、取外し、搬出、階段、出張条件を足した金額が家から出す総額です。
本記事は2026年9月5日に経済産業省、環境省、一般財団法人家電製品協会家電リサイクル券センターの公式情報を確認しました。料金は製造業者、品目、サイズ、改定日で変わります。本文の金額例だけで支払額を固定せず、排出時点の料金表、回収店、自治体、指定引取場所へ確認してください。
最初に家電4品目かを型番で判定する
大きさではなく家庭用・業務用、品目、製造業者、サイズを確認します。
対象は家庭用として製造・販売されたエアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機です。天井埋込み型の業務用空調、業務用冷蔵ショーケース、モニター、プロジェクター、衣類乾燥機能がない乾燥設備など、似ていても対象外の機器があります。
本体ラベルで製造業者名、型番、容量、画面サイズを撮影します。テレビと冷蔵庫・冷凍庫は大小の区分が料金へ影響するため、画面サイズや定格内容積を確認します。ブランド名と実際の製造業者等コードが異なる場合もあるので、家電リサイクル券センターの料金検索を使います。
エアコンは室内機だけでなく室外機も一組として扱う場合があり、取外し工事とリサイクル回収は別の作業です。冷蔵庫は中身を空にし、洗濯機は給排水を外し、搬出できる状態へする必要があります。回収担当が工事も行うかを予約時に確認します。
品目名が同じでも、家庭用・業務用、製造業者、テレビの大きさ、冷蔵庫の容量で手続と料金が変わります。本体ラベルを捨てる前に撮影します。
買替えなら新しい店、処分だけなら購入店
小売店の引取義務と、購入店不明時の自治体案内を分けます。
同じ品目へ買い替える場合、新しい製品を購入する小売店には古い対象家電を引き取る義務があります。処分だけの場合は、処分する製品を過去に販売した小売店が基本の依頼先です。ネット購入でも、販売した小売業者の回収案内を確認します。
購入店が閉店した、譲り受けたため分からない、遠方へ引っ越したなど、引取義務のある店が分からない場合は、住んでいる市区町村が案内する方法に従います。自治体が直接収集するとは限らず、協力店、許可業者、指定引取場所を案内する地域があります。
「何でも無料回収」と巡回する業者へ渡す前に、市区町村の一般廃棄物処理業の許可または委託があるかを確認します。古物商許可や産業廃棄物処理業許可だけで、家庭から排出される廃家電を有料回収できるとは限りません。
購入店が分からないときの正解は、検索広告の一番上へ電話することではなく、住所地の自治体が示す排出方法から回収先を選ぶことです。
持込みは運搬料金を減らせても搬出責任が残る
指定引取場所まで運ぶ費用・人手・事故を総額へ戻します。
自分で運べる場合、郵便局で家電リサイクル券の料金を支払い、指定引取場所へ持ち込む方法があります。製造業者名、品目、大小区分を誤ると券を訂正する手間が生じるため、本体ラベルの写真を持参します。指定引取場所の営業日、受付時間、予約要否、荷下ろし方法を事前に確認します。
持込みでは小売店の収集運搬料金を払わずに済む場合がありますが、車両、燃料、人手、養生、積込み、荷下ろしの負担は自分に残ります。冷蔵庫を横倒しにして車へ積む、洗濯機の残水が漏れる、階段で落下する、エアコンの冷媒配管を自分で切るといった事故を避けます。
車に載らない大型冷蔵庫や階段搬出は、回収業者へ頼む方が安全です。料金比較では、玄関先回収か室内搬出か、吊り下げ、階段、取外し、当日追加、キャンセルを同じ条件へそろえます。
製造業者、型番、容量を本体が室内にあるうちに撮影すると、料金区分と券の記入を間違えにくくなります。
料金は二階建てで、相場一つにはならない
製造業者別料金と店別の運搬・作業料金を別欄で比べます。
リサイクル料金は製造業者等が品目・区分ごとに公表し、家電リサイクル券センターで検索できます。2026年の料金表には、同じ品目でも製造業者等による違いがあり、改定や製造業者不存在等の扱いもあります。店頭の一例を全国一律の料金として使いません。
収集運搬料金は小売業者等が設定します。自宅から店舗、店舗から指定引取場所までの運搬、地域、距離、搬出条件で変わります。エアコン取外し、配管処理、壁穴処理、冷蔵庫内の残置物、洗濯機の給排水取外しは別料金となることがあります。
見積では、リサイクル料金、収集運搬、室内搬出、階段、取外し、養生、出張、日時指定、キャンセルを分けます。買替えの値引きと処分費を相殺表示されても、処分の法定料金と販売価格を別欄で確認します。
安い回収額を比べる前に、同じ製造業者・サイズ・階数・取外し条件で総額を書面化します。「当日見ないと分からない」項目には上限か単価を入れます。
家電リサイクル券は処分後を追うための控え
管理票番号で正規ルートへの引渡しを確認します。
小売店等へ引き渡すと、家電リサイクル券の排出者控えを受け取ります。券に記載された管理票番号を使い、家電リサイクル券センターのウェブサイトで製造業者等への引渡状況を確認できます。領収書だけでなく控えを保管します。
回収時に券の控えがない、製造業者名が違う、品目が違う場合はその場で確認します。回収業者の独自伝票だけで正規ルートへ引き渡されたか追えないときは、管理票番号を尋ねます。
賃貸住宅や会社の備品では、所有者、購入者、使用者、費用負担者が異なる場合があります。勝手に廃棄せず、資産台帳、リース・レンタル、残置物、退去契約を確認します。リース品は所有会社への返却が原則となることがあります。
売る、譲る、修理する判断は電源を抜く前に
再利用価値、所有権、個人データ、リコールを処分前に確認します。
まだ安全に使える家電なら、修理、下取り、リユース、譲渡を検討できます。ただし、動作、安全、リコール、個人データ、運搬、保証を確認します。壊れた製品を「ジャンク」と書くだけで、事故や個人情報の責任が消えるわけではありません。
家電の修理しやすさと保証で、修理費、部品保有、再故障、買替えを比較します。リユース・買取の楽しみ方を使う場合も、出張買取と廃棄物回収を同じサービスだと思わず、買取不成立時の費用と持ち帰り条件を確認します。
スマートテレビ、録画機能、ネット接続エアコンなどは、アカウント、Wi-Fi、視聴履歴、位置情報、音声履歴が残る場合があります。メーカーの初期化手順を使い、外付けストレージ、カード、USB機器を外します。画面が壊れて初期化できない場合のデータ扱いを回収先へ尋ねます。
廃棄前の最終確認は電源が入るかではなく、所有権、リコール、再利用価値、登録アカウント、取り外した記録媒体が残っていないかです。
無料回収の「無料」は処理の適法性を示さない
許可・委託と、積込み後の追加請求条件を見ます。
街中の巡回、空き地回収、ポスト投函チラシ、検索広告で無料をうたう業者の中には、家庭ごみを収集するために必要な許可や自治体委託を持たない事業者がいます。回収後の不法投棄、不適正処理、火災、高額請求につながる事例が公的機関から注意喚起されています。
「トラックへ積んだ後に作業料を請求された」「無料なのは小型品だけと言われた」といった場面を避けるため、事業者名、所在地、許可・委託、対象品、総額、追加条件、キャンセルを積込み前に確認します。納得できなければ家電を渡しません。
古物商は中古品を買い取る資格、一般廃棄物処理業は家庭ごみを収集運搬する許可というように役割が違います。ウェブサイトに許可番号があっても、自治体名、許可種別、期限、対象区域を発行元へ確認します。
製造業者が分からない家電を推測で記入しない
銘板、型番、承継先を確認し、券と本体を一台ずつ結びます。
長年使った家電では、ラベルが薄い、海外ブランド名しか見えない、譲り受けて購入記録がないことがあります。家電リサイクル券の製造業者等コードを推測すると、指定引取場所で受け取れず、料金の追加精算や券の訂正が必要になる場合があります。
正面のブランドだけでなく、背面・側面・扉内側の銘板、取扱説明書、保証書、購入履歴を確認します。冷蔵庫は扉内側、洗濯機はふた周辺、テレビは背面、エアコンは室内機下部など、銘板の位置を安全に探します。大型家電を一人で動かして裏面を見ることは避け、写真撮影できる範囲から確認します。
製造業者が不存在、指定法人扱い、倒産・承継、輸入品などの場合は、家電リサイクル券センターへ型番と表示名を伝えます。料金表に見つからないことを理由に粗大ごみへ切り替えません。対象外と判断された場合は、その回答と自治体の排出区分を記録します。
回収予約後に製造業者やサイズの誤りが判明したら、当日の作業員任せにせず、予約先へ事前連絡します。特に複数台を同時に出す場合、券と本体の管理票番号が入れ替わらないよう一台ずつ照合します。
ラベルが読めない家電ほど、料金の安い製造業者を推測して券を作らず、型番写真を家電リサイクル券センターまたは回収先へ示して確定します。
引越し日は家電4品目から逆算する
取外し、水抜き、回収日、指定引取場所の営業日を先に押さえます。
引越し直前は、購入店の確認、郵便局手続、指定引取場所の休業、エアコン取外し、冷蔵庫の水抜きが間に合わなくなります。退去日の2〜3週間前に対象品を確定し、買替え納品と同時回収、別日回収、自力持込みを比較します。
引越し見積の比較では、荷物量と追加作業を同じ条件へそろえます。引越会社が家電4品目の引取りを案内する場合、どの小売業者または許可業者を通じて正規ルートへ渡すか、家電リサイクル券控えを受け取れるかを確認します。
冷蔵庫は食品を減らし、製氷機・給水タンクを空にし、メーカー案内に従って電源を切ります。洗濯機は給水栓を閉め、残水を処理します。エアコンは専門業者にポンプダウンや冷媒回収を依頼し、自分で配管を切りません。
料金、券、搬出経路を積込み前に確認し、床・壁・階段の養生と二人作業が必要かを決めます。
一枚の処分票で五つを残す
型番から管理票番号まで、一台ごとの証拠をつなぎます。
一つ目は製造業者・型番・区分、二つ目は所有者と買取可否、三つ目は依頼経路、四つ目は総額内訳、五つ目は管理票番号と引渡確認です。家電ごとに写真と予約日を添えます。
複数台を処分する場合、料金を合計する前に一台ずつ対象品目と製造業者を確認します。店舗や事務所で使った家庭用家電は事業系の扱いも関係するため、経済産業省の事業者向け資料と自治体へ確認します。建物解体の残置物にして施工会社へ丸投げしません。
回収当日は、搬出前の床・壁・本体を写真に残し、作業範囲と追加料金を確認します。集合住宅ではエレベーター養生、搬出時間、管理人への届出、駐車位置が必要な場合があります。共有廊下へ前夜から家電を置かず、避難経路を塞ぎません。
買替え配送と同時回収では、新品が搬入できない場合に古い家電だけ回収するか、両方延期するかを確認します。冷蔵庫や洗濯機の設置寸法、蛇口、排水、防水パン、コンセント、搬入経路を先に測れば、返品と二回目の回収費を減らせます。
回収後は管理票番号で引渡状況を確認し、券控えと領収書を保証書・購入記録とは別の処分記録へ移します。賃貸退去や会社資産なら、管理会社・経理へ完了を報告し、資産台帳と保険の対象から外します。
家電処分の完了は部屋から消えた時ではなく、正しい相手へ引き渡し、家電リサイクル券の管理票番号で製造業者側への流れを追える時です。
参考情報
対象品、料金、回収経路、制度実績を確認できる公式情報です。
以下は2026年9月5日に内容と到達性を確認した公的・制度運営主体の一次情報です。
よくある質問
気になる質問を開くと、本文の重要点を短く確認できます。
Q小型のテレビなら不燃ごみに出せますか?
A家庭用のブラウン管、液晶、有機EL、プラズマテレビは大きさにかかわらず家電リサイクル法の対象です。携帯式など対象外機器は型番で確認します。
Q家電リサイクル料金だけ払えば自宅から運んでもらえますか?
Aリサイクル料金とは別に収集運搬料金がかかります。室内搬出、階段、エアコン取外し、出張などが別料金になる場合もあるため総額を確認します。
Q購入した店を忘れた場合はどうしますか?
A住んでいる市区町村の公式案内を確認します。自治体によって協力店、許可業者、指定引取場所など方法が異なります。
Q郵便局で払えばどこへでも持ち込めますか?
A家電リサイクル券の手続後、指定引取場所へ持ち込みます。製造業者・品目・サイズを確認し、場所の営業日、受付時間、予約要否、荷下ろし方法を事前に聞きます。
Q無料回収業者へ渡してもよいですか?
A家庭ごみの収集に必要な市区町村の一般廃棄物処理業許可または委託を確認します。古物商や産廃の許可だけでは家庭の廃家電回収を担えない場合があります。
Q有機ELテレビは家電リサイクル法の対象ですか?
A2024年4月1日から対象です。製造業者と画面サイズを確認し、液晶・有機EL・プラズマ式テレビの料金区分を最新表で検索します。
Q事務所で使った家庭用冷蔵庫は対象外ですか?
A使用場所が事務所でも、家庭用として製造された対象機器は家電リサイクル法の対象となります。業務用機器や事業系廃棄物の運搬は自治体・制度資料で確認します。